UMAの備忘録

Linuxやら大気科学やらについてゆるりと。

BUMP OF CHICKEN アルバム5曲目の系譜

どうも、UMAです。 ご無沙汰です。

今回はまたもBUMP OF CHICKENのお話です。


BUMPのオリジナルアルバムはこれまで9作リリースされましたが、
実はアルバムの5曲目にはシングル曲や名曲と呼ばれるような曲が
多く配されています。

そこで、その「アルバム5曲目」がどういった曲であったかを、
全9枚のオリジナルアルバムについて見ていこうと思います。

なお、「アルバム5曲目」は必ずしもアルバムのトラック5ではなく、
本の表紙にあたるオープニングの曲(例えば、『THE LIVING DEAD
の1曲目『Opening』や『RAY』の1曲目『WILL』)を除いて数えた
「5曲目」とします。


FLAME VEIN』の5曲目: 『ノーヒットノーラン

BUMP OF CHICKENの記念すべき最初のアルバム『FLAME VEIN』、
その5曲目は『ノーヒットノーラン』です。
この曲は、ややテンポの速いロックンロールで、主人公「スラッガー」が
プレッシャーにおびえながらも立ち向かっていく様子が描かれています。

このアルバムは曲数が7曲(『FLAME VEIN +1』は8曲)と短めで、5曲目が
後半の1曲目に近い立ち位置となっていますが、5曲目がテンポの速い
ロックナンバーが配置される、というのはこの後の多くのアルバムにも
共通する点となっています。

THE LIVING DEAD』の5曲目: 『K』

インディーズ時代のアルバムのもう一つが『THE LIVING DEAD』、
その5曲目は『K』です。
BUMPの古い楽曲の中でもトップクラスの人気を誇るこの曲も、
疾走感のあるナンバーとなっています。

個人的に、『THE LIVING DEAD』はアルバムとしての完成度が高い
と思っています。曲の並びが聴いていて違和感がない。
その中でも、『K』→『リリィ』→『Ever lasting lie』の流れは、
初期のBUMPの中でも最高峰の並びだと思います。

『jupiter』の5曲目: 『ハルジオン』

メジャーデビューして初のアルバム『jupiter』、
その5曲目は『ハルジオン』です。
『ハルジオン』はシングルとしてもリリースされていて、
根強い人気のあるロック・ナンバーです。

BUMPのアルバム5曲目と言ったら『ハルジオン』、そんな印象を抱く
ファンの方も多いのではないでしょうか。
BUMPのアルバムの作り方・流れを代表するようなアルバム『jupiter』、
その5曲目はやはり「いかにもBUMPのアルバム5曲目」といった曲でした。

ユグドラシル』の5曲目: 『sailing day

BUMPのアルバムの中でも特に名盤として名高い『ユグドラシル』、
その5曲目は『sailing day』です。 言わずと知れたBUMPのハイテンション系ナンバーで、
ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険」の主題歌としても有名ですね。

ユグドラシル』はとても聴きごたえのあるアルバムで、その中で
sailing day』は最も明るい曲の一つです。
テンポが速く、ロック色が強いナンバーを5曲目に配置するのは、
このアルバムでも同様でした。

orbital period』の5曲目: 『ハンマーソングと痛みの塔』

通算5枚目のアルバムで物語性の強い『orbital period』、
その5曲目は『ハンマーソングと痛みの塔』です。 トラック1の『voyager』とトラック2のインスト曲『星の鳥』を除いて5番目の
『ハンマーソングと痛みの塔』は、痛みと孤独を唄った曲です。

これまでのアルバムとは違い、『ハンマーソングと痛みの塔』はミディアムテンポの
ナンバーとなっています。『orbital period』がストーリー性の高いアルバムで、
曲の配置の仕方が他のアルバムとは異なっていることが理由と考えられます。

『COSMONAUT』の5曲目: 『モーターサイクル』

BUMPの製作体制やボーカル藤原基央の歌い方が変わり始めた『COSMONAUT』、
その5曲目は『モーターサイクル』です。
『モーターサイクル』はいかにも「アルバム5曲目」といったアップテンポの曲で、
『宇宙飛行士への手紙』との両A面シングルとしてもリリースされました。

アルバムとしては今までにない感じを出した『COSMONAUT』ですが、
『モーターサイクル』はアップテンポでシングル曲という
これまでの「5曲目」の系譜をたどっています。
なお、個人的には『モーターサイクル』のPVがとても気に入ってまして、
見たことがない方はぜひ一回は見てほしいと思っています。

youtu.be

『RAY』の5曲目: 『morning glow』

名曲ぞろい、というかむしろ名曲しかないアルバム『RAY』、
その5曲目は『morning glow』です。
『RAY』の中で僕が最も好きなアルバム曲ですが、
ミディアムテンポでトラディショナルなロックの雰囲気をまとった曲です。

アルバム『RAY』は『虹を待つ人』や『ray』などのデジタル音を使った楽曲が
目立ちますが、『morning glow』は逆にブリティッシュ・ロックなどを彷彿とさせる
グルーヴ感満載のナンバーです。
これが5曲目か、とはじめはちょっと意外だったのですが、
『サザンクロス』→『ラストワン』→『morning glow』の流れで考えると
この位置なんだな、と思わせられます。

『Butterflies』の5曲目: 『宝石になった日』

前作『RAY』から(BUMPとしては)異例の約1年半後にリリースされた『Butterflies』、
その5曲目は『宝石になった日』です。
シングル曲ではありませんが、CMソングに起用されたり、PVが製作されたりと
表に出る機会が多く、印象に残っているファンの方も多いかと思います。

個人的にアルバムの完成度は『RAY』より『Butterflies』の方が上だと思っていますが、
5曲目がBUMPの伝統的なテイストの曲だから、というのももちろんあるでしょう。
『宝石になった日』は軽快なロックンロールで、ちょっぴり切ない歌詞なのもあって
夏を感じさせるナンバーです。
(起用されたCMがカルピスウォーターだったせいもある?)

『aurora arc』の5曲目: 『リボン』

2020年3月のこの時点で最新のアルバム『aurora arc』、
その5曲目は『リボン』です。
BUMPの20周年前夜にライブ配信されたシングル曲で、どこか懐かしさを感じさせる
ややスローテンポな曲になっています。

これまでの5曲目の系譜からは外れるゆっくりめの曲ですが、アルバム前半の締め
という意味では『リボン』がふさわしいかな、とも思えます。

終わりに

ここまで全9枚のオリジナルアルバムについて「アルバム5曲目」を見てきましたが、
アップテンポで疾走感のあるシングル曲(やそれに相当する曲)が多いようです。

こうやって系譜をたどると、BUMP OF CHICKENがどんなアルバムを作りたいかが
見えてくる気がしますね。